7/12(日) 妊娠9週5日

7/12(日) 妊娠9週5日

妻が妊娠した。

思うことは煙のようにあるが、現在妊娠9週目でまだまだ色々と油断はできない。

ここで気を抜く訳にはいかないので、思いの丈をぶつけるのは当分先の事としよう。

 

初めて妊娠が判明したその日、僕は本屋にいた。

本来であれば同席して、お医者さんから「おめでとうございます」と言われて手を取り合うドラマのワンシーンのような体験をできると思っていた。

しかし、このご時世により同席は不可。

如何ともし難い状況だが、妻との会議の結果、「健診結果の時、こっそり電話を繋いでおく」という結論に至った。

 

そして当日。産婦人科の入口まで妻を見送り、喫茶店で待つことを考えたが、どう考えてもじっとしていられない。

ひとまず、近くの本屋に駆け込み、妻からの電話を待った。

欲しい本もあったが、このタイミングで買ってしまったら、「調子乗ってんじゃあないよ」と何か天罰に近いものを受けてしまうような気がしたので、財布の紐を強く縛った。

 

そうこうしているうちに、着信が入った。

 

すぐさま耳に当てると、どうやら妻はしっかりと許可を取って電話をくれたようで、室内の声が鮮明に聞こえていた。

耳に入ってくるのは、トーンの低いお医者さんの声。

このような時、良い結果よりも悪い結果を想像してしまうのは性分のせいなのか。

それらを振り払うように、「お願いしますお願いしますお願いします…」と強く念じながら朗報を待つ。

心臓の鼓動が耳にまで響きだしたその時、お医者さんからの結果が届いた。

 

「胎嚢が確認取れました」

 

ひとまず良い結果ということは、後々になって分かったことだった。

 

ただ、心拍までは確認できなかったので、また来週足を運ぶ必要があるとのこと。

この緊張感を再び味わうのか。僕は人知れず、己の心臓を憂いた。

 

一週間後、妻はテレビ電話をくれた。

お医者さんも看護婦さんも笑いながら承諾してくれたらしく、室内の雰囲気の良さを感じることができた。

しかし結果発表の緊張は、先週と同じ、いや、先週以上のものが襲ってきた。

入口前のソファーで待機できること知った僕は、イヤホンをつけながらデジャヴのようにお医者さんの声を待つ。

 

ソファーに座ってから数十分後、耳に届いた言葉は「心拍も確認取れました」だった。

 

これぞガッツポーズと言える格好で立ち上がる。

その姿を天井の監視カメラがバッチリと捉えていたので、おそらく僕は「競馬が当たった人」のように映っていただろう。

 

そこから二週間開いた昨日。

健診の為に、二人で産婦人科を訪れた。

僕は導かれるようにソファーへ座り、スマホを手に取る。

今までと変わらぬ緊張が訪れたが、今回も無事に健診を終えた。

 

ホッとしながら背もたれに体を預けると、会計を待つ妻から写真が届いた。

ハッキリと映るその姿を見た時、妻はこみ上げてくるものがあったらしい。

無論、僕も同じ感想だ。

 

今は日々、気が気ではない。

妻の体にとって、何が良くて何が駄目なのか。

しかし、周りには頼れる方々がたくさんいらっしゃる。ここぞとばかりに甘えさせて頂こう。

皆さま、ご指導ご鞭撻のほどを宜しくお願い致します。

 

現在妻はつわりの症状は少ないようだが、時折辛そうにしていることがある。

今のところ、そのトリガーとなっているのは「生肉」ということが判明している。

眉間に皺を寄せて横になる妻を見る時の、己の無力感には絶望を覚える他ない。

 

だからこそ僕に出来ることは、つわりの症状や原因を忘れない為にも、これからは妻が作ってくれるご飯と共に、妻の体調等を残していこう。

 

どのような結果が待っているのか分からないが、まずは妻の健康を願おう。

 

そしてお腹の中にいる子よ。

 

何卒、お手柔らかにお願い致します。

 

 

妻に感謝し、やっぱり感謝。いつもありがとう。

・まとめの一言

お寿司って少しなら良いんだね。