7/3(金)お昼ご飯 しょうが焼き

7/3(金)お昼ご飯 しょうが焼き

三十歳になっても、「そうなんだ」と膝を打つことは往々にしてある。

いちごの「あまおう」は「甘い王様」的な意味かと思っていたが、実際は「あまい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字を取っていることだったり、作家の「石田衣良」先生の本名は「石平庄一」さんだったり。

最近で言えば、妻から「風の通り道」を学んだ。

 

キャンパーの妻は、火起しするのが抜群に上手い。

炭を巧みに組み立てて瞬く間に火を起こしてくれるのだが、その際、炭をぎゅうぎゅうにせず、「風の通り道」を意識して作業するらしい。

その時も「なるほど」と思っていたのだが、それは日常生活にも活用されていた。 

 

ある暑い日、僕は居間の窓だけを開けていた。しかし、如何せん汗は止まらない。

それを見た妻は、別室の窓も開けた。

するとどうだろう。居間に気持ちの良い風が流れ込んできた。

その時僕は、「これが風の通り道か!」と大きくガッテンした。

 

こんなことは常識かもしれないが、今までの人生で見落としてきた当たり前を、改めて学習させてくれる妻。

そうなると、過去に知ろうともしなかった様々なことにも興味が湧いてくる。

妻は火だけでなく、僕のやる気を起こすのも上手なようだ。

 

金曜日。力も残りわずかとなった所でのしょうが焼き。

さすがは名将妻。

身体中に満ち溢れるエネルギーを与えてくれるこのメニューは、華金にうってつけと言えるだろう。

力を振り絞って、しょうが焼きを口に運ぶ。

 

「美味しい………」

 

しょうが焼きって、笑顔になりますよね。

誰もいない空間に、同意を求める。

 

しかし、返答はなくとも余は満足じゃ。

豚肉としょうがが奏でるハーモニーに、頬は緩みっぱなし。

心地の良い音色は、ご飯をかき込む手を加速させる。

 

しょうが焼きを食べたら、ご飯が欲しくなる。

ご飯を食べたら、しょうが焼きが欲しくなる。

アントニオ猪木もびっくりの永久機関は、食べ進めるほどに火がついていく。

 

またここで、クタクタになった玉ねぎが良い味を出してくる。

けれんみのない甘みは、お肉とご飯の繋ぎになり、僕の食欲はますます旺盛に。

 

そんな僕を落ち着かせるようにサラダやゆで卵、さつまいものレモン煮が一呼吸入れてくれる。

有無を言わさない完璧な布陣が、金曜の午後に躍動する。

 

あと、半日。

さらに今日は、お休みの妻が夕ご飯を作ってくれる。

さらにさらに、メニューは何と、トンカツ。

 

僕の体の中では「やる気の通り道」が出来上がっていた。

 

妻に感謝し、完食。ごちそうさまでした。

・まとめの一言

美味しかった。