7/2(木)お昼ご飯 夏野菜カレー

7/2(木)お昼ご飯 夏野菜カレー

悲しみに明け暮れている時、大切な人に寄り添ってもらいたいと思うのは僕だけではないはずだ。

しかし今、僕は一人で涙を流している。

妻がいないタイミングで、何故このような試練が襲いかかってくるのか。

これも人生と割り切れれば楽なのだろうが、そのスペックは持ち合わせていない。

一体、僕はどうして…。

同じ本を二冊買ってしまったのか…。

 

仕事の資料を探している時に見つかった、奥田英朗先生の「我が家の問題」。

「家日和」に続く、家族小説の雄編とも呼べるこの作品は、何度読んでもその読後感は暖かいものとなり、家族と生きることの喜びを再認識させてくれる。ちなみにこの続編とも言える「我が家のヒミツ」もオススメです。

 

しかし、いくら好きな本だからと言って、全く同じ物を二冊買うなんて…。

テレビの街頭インタビューで「この前ぇ、面白そうだなぁと思った本を買ったらぁ、前に買った本だったんですよぉ」と答えている方を見て、「そんな人いるかい」と呟いていたが、大変申し訳ございません。いました。僕でした。

 

皮肉なことに「我が家の問題」はこの僕であった…。

 

「元気出して!」

どこからか聞こえた妻の声と共に、夏野菜のカレーとサラダが現れた。

その見事な光景に涙は止まり、無意識の内にスプーンを握りしめていた。

「ありがとう…」と声を震わせながら、カレーを口に運んだ。

 

「美味しい……………」

 

コクの効いたルーが、深い旨味を届けてくれる。

もっと事細かにこの味を伝えたいが、次に言えるのはこれしかない。

 

「これは美味い」

 

一口だけで、大人一人をいとも簡単に骨抜きにしてしまう美味しさ。

舌を出すような辛さも、僕を虜にする要因だ。

気を抜くと、フードバトルのような勢いで食べてしまいそうになる。

落ち着け自分。ゆっくりと食べて、この幸せを長い間嚙みしめようではないか。

そうすることによって、ナスやズッキーニの甘さも届いてくる。

夏野菜、なんて素敵なのだ。

 

小さい頃は、CMで「夏野菜のカレー」が流れていても、何の感情も抱かなかったが、今は誰よりも心を揺さぶられる。

それは反町隆史さんの効果もあるかもしれないが、やはり妻の腕があってこそだろう。

 

朝の短い時間でこんなにも美味しい夏野菜のカレーを作ってくれた上にサラダもつけあわせてくれるなんて。

妻が帰ってきたら、真っ先に感謝を伝えよう。

「カレー、美味しかったよ。ありがとう」

そして、もう一言添えよう。

 

「そのお返しと言っては何だけど…凄い面白い本があるからプレゼントするね」

 

妻に感謝し、完食。ごちそうさまでした。

・まとめの一言

美味しかった。