5/25(月)お昼ご飯 ワンプレート

5/25(月)お昼ご飯 ワンプレート

お昼前、インターホンが鳴った。

宅配便かと思い、確認用の液晶を見るが画面は点灯してない。

そこで妻は気が付く。

「直接インターホン押してるんじゃない?」

妻の言う通り、エントランスからインターホンを押すと画面は映し出されるが、
ドアインターホンを直接押せば、画面は真っ暗なままだ。

ということは、どこかの誰かがオートロックをすり抜けて、もう既にドアの前に
立っている。

怖い。

その感情を丹田の奥にしまいこみ、ドアの前で「どなた様ですか?」と声をかけ
る。

しかし、返答はない。

そのやりとりは三回ほど繰り返された。

怖いよ。

ゆっくりとドアスコープを覗くと、姿は見えない代わりに、端に工具のような物
が見え隠れしていた。

怖すぎるよ。

「開けてみれば…?」

妻の声に後押しされ、チェーンをかけてから恐る恐るドアを開く。

光芒のように差し込む明かりの先から現れた人物は-。

 

「火災報知器の点検です」

 

早く言ってよぉ。

  

恐怖の底から救ってくれた、妻のワンプレート。

キヌア、チキン、切り干し大根、かぼちゃ、豆。

 

色味、バランス、美味しさ。

どれを取っても高水準。

 

え?美味しさは食べてみないと分からない?

 

おっしゃる通り。

ここは厳正な審査で、その味を確かめよう。

まずはチキンを口に運ぶ。

 

「美味しい………」

 

じわじわと広がるチキンの旨味と出汁の効いた味付け。

やっぱり高水準。

もはや世界標準。

 

そしてチキンをおかずに食べるキヌアは安定の味。

よく噛めば噛むほど、キヌアをより好きになっていく。これでダイエットにもなるなんて、お得。

 

合間に癒しをくれるのが、かぼちゃ。

自然な甘みと優しい口溶けは、チョコレートを食べているような錯覚に陥る。

来年のバレンタインデーは、かぼちゃにして頂こう。

  

一粒一粒に大きな美味しさが凝縮されている豆は、我が家の鉄板メニュー。

お皿いっぱいに出されたら、僕は無限に食べしまう恐れがある。

 

そして今回さらなる輝きを見せたのが、切り干し大根。

妻が午前中から仕込んでくれたその味は、「お店の味」だ。

バイキングでこれを発見したら、僕は無限に取ってしまう恐れがある。

 

上記のことはすべて、ワンプレート上の出来事だ。

これに加えて、骨の髄まで染みるお味噌汁。

 

完食後、恐怖をすっかり忘れ、明るく朗らかな気持ちになっていた。

そこに一つの仮説が生まれる。

 

先ほどの業者さんは、僕の「どなた様ですか?」が聞こえなかったのかもしれない。

もしそうだとしたら、長い時間待たせてしまってただただ大変申し訳ない。

 

僕はそれを確認する為に一旦外へ出て、ドアの前に立った。

そして、妻に協力してもらい「どなた様ですか?」という声を待つ。

 

まぁ聞こえないだろう。僕は怖がりすぎていた。業者さんには悪い「どなた様ですか?」こと…

 

え?

 

妻に感謝し、完食。ごちそうさまでした。

・まとめの一言

美味しかった。