3/1(日)夕ご飯 ワンタンパーティー

3/1(日)夕ご飯 ワンタンパーティー

木曜から始まった日帰り出張も、今日が最終日。

午前4:30という、クワガタを捕まえに行くような出発時間でも、妻は僕を見送ってくれる。

この気持ちに応えたい。

そんな想いが伝わったか、なんと昼過ぎには最寄駅へ帰ってくることができた。

そして改札を出ると、やけに眩しい光が僕を襲った。

 

妻が迎えに来てくれていた。

 

日曜の昼下がり。

青空の下を妻と歩く。

神から頂いた、至福の時。

 

そして神は、さらなる至福を与えてくれた。

「夕ご飯、何が良い?」と聞かれた僕は何の考えもなく「…ワンタン…?」と答えた。

何となくワンタンが食べたくなってしまったのだが、言われた妻はさぞ困っただろう。

しかし、みんなみんなみんな叶えてくれる。

もはや僕らの関係性は、ドラえもんとのび太くんだ。

髭の生えたのび太が、揚げワンタンを口に運ぶ。

 

美味しい………。

 

揚げたてのワンタンを食べ、僕は叫ぶ。

「あー、これビール飲みたくなる!」

残念ながらビールの在庫はなかったのだが、その美味しさに陰りはない。

サクッとしたワンタンは、見た目とは裏腹に重くない。

聞けば、何かのポイントで貰ったヘルシーな油で揚げているとのこと。

何かのポイント、ありがとう。

旨味がぎっしりと詰まった中のタネは、主に豚ひき肉とネギで構築されている。

豚ひきは、牛ひきより肉々しくなく、鶏ひきより淡白ではない。

絶妙なバランス感覚は、ネギという味方をつけ、さらに輝く。

そして、隠し味の生姜がこれまた良い味を出している。

タレにつけて食べた後の生姜の風味が、「これ、無限に食べられるのでは?」という前人未到な誤解を生む。

 

その誤解を増長させたのが、ワンタンスープ。

鶏ガラのスープに、先ほどとは違った顔を見せるワンタンが、僕の語彙をすべて奪うほどの美味しさを見せる。

「これ、無限に食べられる」

誤解から確信に変わるというレアケースではあるが、今回のワンタンパーティーはそれほどに満足度の高いものであった。

 

妻も僕と同じ気持ちだったようで、その表情は満ち足りていた。

少しの間を置いたのち、妻が口を開く。

「本当美味しいね。ワンタン、初めて作ったけど出来て良かった」

「最高だったね。これは我が家の鉄板メニ…」

 

 

初めて作ったの?

 

あまりの驚きに、思い浮かんだ言葉はすべて、雲を呑み込むように消えてしまった。

 

妻に感謝し、完食。ごちそうさまでした。

・まとめの一言

美味しかった。