7/20(土)お昼ご飯 親子丼

7/20(土)お昼ご飯 親子丼

休日の僕にお弁当を手渡す、これから出勤の妻。

嫌味の一つをくれても、バチは当たらないはずだが、妻の顔はとても穏やかなものだった。

ありがとうの言葉の代わりに(ちゃんと言葉でも言えました)妻を駅まで送った後、家の事を済ます。

そして頭を悩ます。

今日の夜、妻は会社の飲み会で、家にいない。

趣味:妻、の僕からしたら死活問題と言える。

する事がない。

行く場所がない。

食べたい物が見つからない。

ないないないの、シブがき隊状態だ。

しかし、そうも言ってられない。

何かを振り払う為に、走りに出ることに。

気持ち良く走っていると、誰かの癇に触れたのか、突然の土砂降り。

雨なのか汗なのか涙なのか、何に濡れているのか分からないまま、急いで帰宅。

傷心の僕を癒してくれるのは、これしかない。

妻の優しさが凝縮された親子丼。

心の雨雲が一気に消失される。

快晴のまま、親子丼を口に運ぶ。

「あー…おいし……」

土曜の昼下がり。

お弁当を食べながら呟いても、誰も咎める人はいない。

一人だから。

せっかくなので、感想も口に出してみた。

「お出汁が効いた優しい味が、柔らかい鶏肉にしっかりと染みていて、本当に自然と笑顔になってしまいますね」

「鶏肉だけ食べてもよし。鶏肉とご飯を一緒に食べてもよし。汁が染みたご飯だけを食べるのもよし。これは大谷選手を超える三刀流ですね」

「見ての通りボリューミーなので、食べ盛りの学生さんでも大満足間違いなし。このお店が学校の近くにあったら、毎日通っちゃいますね」

「トマトやレタスもとても新鮮。さすが妻さん、目利きが良い」

「こんな美味しいお弁当を毎日食べられるなんて、旦那さんは幸せ者ですね」

「やめてくださいよお」

「……」

窓の外も、僕の中も、重い雨雲がかかったいた。

妻に感謝し、完食。ごちそうさまでした。

・まとめの一言

美味しかった。